実家に誰も住まなくなってから、
庭の木がどんどん伸びていることに
気づいた方は多いのではないでしょうか。
親が元気だった頃は毎年きれいに
手入れされていた庭木も、
数年放っておくと隣家の敷地に
枝がはみ出したり、
雑草が腰の高さまで伸びたりします。
「片付けなければ」とわかっていても、
何から手をつければいいのか、
自分で処理できる範囲なのか、
業者に頼むといくらかかるのか、
見当がつかないという声をよく聞きます。
この記事では、実家の庭と植木を
片付けるときの考え方と
具体的な進め方を整理します。
急いで結論を出す必要はありません。
ご自身の状況に合った方法を
選ぶための材料としてお使いください。
自分でやるか、業者に頼むかの目安
この方法が向く場合:雑草取りや低木の剪定が中心で、
脚立に乗らずに手が届く高さの作業が多い。
時間に余裕があり、少しずつ進めても問題がない。
庭仕事の経験がある家族がいる。
別の方法を検討したい場合:高さ3メートルを超える木の伐採がある。
隣地との境界に近い枝を切る必要がある。
抜根や大きな根の処理が必要。
体力的に脚立や高所作業が難しい家族しかいない。
まず庭全体の状態を把握する
片付けを始める前に、
庭全体をひと通り見て回り、
次のような点を確認しておくと
後の判断がしやすくなります。
- 敷地からはみ出している枝や根がないか
- 電線や電柱に接触しそうな木がないか
- 枯れて倒れる恐れのある木がないか
- 雑草だけの場所と、樹木がある場所の広さ
- 物置や倉庫が庭に建っているか
特に隣家や道路に近い場所の木は、
台風などで倒れると近隣トラブルや
損害賠償につながることがあります。
空き家になった実家を放置した場合の
リスクについては
こちらの記事でも触れていますので、
あわせてご確認ください。
植木の片付け方は木の大きさで変わる
庭木の処理方法は、
木の高さや太さによって
大きく変わってきます。
腰の高さほどの低木や生垣であれば、
剪定ばさみや刈り込みばさみで
自分で作業できることが多いです。
切った枝は自治体のルールに従って
束ねれば、燃えるごみや
粗大ごみとして出せる地域もあります。
出し方については
実家の粗大ごみの出し方の記事も
参考になります。
一方、人の背丈を超える庭木や、
幹の直径が10センチを超えるような木は、
脚立からの転落や、
倒れる方向を誤る危険があります。
こうした木の伐採や抜根は、
造園業者や伐採専門業者に
依頼することを検討する場面です。
また、除草剤や肥料、
古い農薬が物置に残っている場合は、
普通ごみとして出せないことが
ほとんどです。
こうした薬品類の扱いは
実家の危険物の処分の記事で
詳しく整理していますので、
見つかった際にはご覧ください。
農機具や庭道具が残っている場合
実家によっては、
耕運機や刈払機といった
農機具が物置に眠っていることも
あります。
こうした機械類は重量があり、
燃料が残っていることも多いため、
自己判断で分解せず、
専門の引き取り先や買取業者に
相談する方法があります。
詳しくは
実家の農機具の処分の記事を
参照してください。
庭木を残すという選択肢もある
庭木はすべて片付けなければならない
というものではありません。
思い出のある木や、
親が大切に育てていた盆栽、
果樹などは、
すぐに切らずに一定期間そのまま
残しておくという判断も
もちろんあります。
ただし残す場合は、
最低限の剪定や見回りを続けないと、
害虫の発生や隣地への越境といった
問題につながることがあります。
実家全体の管理をどうするかは
空き家の最低限の管理の記事で
整理していますので、
庭だけでなく実家全体の
方針を考える材料にしてください。
方法ごとの費用感と手間の比較
| 方法 | 費用の目安 | 手間・体力 | 向いているケース |
|---|---|---|---|
| 自分で作業 | 道具代のみ 数千円程度から |
大きい 体力と時間が必要 |
低木・雑草中心 |
| シルバー人材センター | 1時間あたり 数千円程度が目安 |
立ち会いは必要 | 中程度の庭全般 |
| 造園業者・植木屋 | 木1本数千円〜 数万円と幅がある |
ほぼ任せられる | 高木・抜根・剪定全般 |
| 伐採専門業者 | 木の高さ・本数で 見積もり後に決まる |
ほぼ任せられる | 危険木・大量の伐採 |
費用は木の本数、高さ、
敷地への搬入経路の広さによって
大きく変わります。
提示された金額はあくまで目安として
とらえ、実際には現地を見てもらった上での
見積もりで判断することをおすすめします。
見積もりの取り方や比較のポイントは
見積もりの取り方の記事も
参考にしてください。
作業前に確認しておきたいこと
- 境界線に近い枝や根は、隣家への配慮として
事前に一声かけておくと後のトラブルを避けやすくなります - 電線や電柱の近くの木は、
電力会社に相談が必要な場合があります - 切った枝や幹は自治体によって出し方が違うため、
事前に自治体のホームページで確認しておくと安心です - 複数の業者から見積もりを取ると、
作業範囲や金額の考え方の違いが見えてきます
よくある質問
Q. 庭木は一度にすべて片付けなくてもいいのでしょうか。
はい、必ずしも一度に片付ける必要はありません。
倒木の危険がある木や、隣地に越境している枝など
優先度の高いものから進め、
それ以外は時間をかけて判断する
という進め方でも問題ありません。
Q. 自分で伐採してもいいのでしょうか。
低い木であれば可能な場合もありますが、
高さがある木や、倒す方向の見極めが
難しい木は、思わぬ事故につながることがあります。
少しでも不安がある場合は、
専門業者に相談することをおすすめします。
Q. 庭の片付けと家の中の片付け、
どちらを先にすべきですか。
決まった順番はありません。
倒木や越境の危険が大きい場合は
庭を先に手当てすることが多いですが、
家の中の片付け全体の段取りについては
実家の片付けの手順の記事も
あわせて確認してみてください。
Q. 費用を抑える方法はありますか。
自分でできる範囲の作業は自分で行い、
高木の伐採など危険を伴う部分だけを
業者に依頼するという分担の仕方があります。
費用を抑える工夫については
片付け費用を抑える工夫の記事も
参考にしてください。
まとめ ― 庭は焦らず、危険な部分から見極める
実家の庭と植木の片付けは、
木の大きさや場所によって
必要な対応が大きく変わります。
すべてを一度に片付けようとせず、
倒木や越境といった危険度の高い部分から
優先して確認し、自分でできる範囲と
業者に任せる範囲を分けて考えることが、
結果として無理のない進め方につながります。
次の一歩として、まずは庭全体を歩いて
気になる木を書き出してみることから
始めてみてはいかがでしょうか。
― 実家じまい手帖 編集部
