実家の台所に立つと、食器棚にぎっしり詰まった皿や、
引き出しの奥から出てくる調理器具、買い置きのままの調味料など、
何から手をつければいいのか分からなくなってしまう方が多いと思います。
どれも故人が日々の暮らしの中で使っていた、
あるいは大切に選んで買った物ですから、
「とりあえず全部捨てる」という気持ちにはなりにくいものです。
この記事では、台所を片付けるときの作業しやすい順番と、
品目ごとの分別・処分の考え方を整理してご紹介します。
急いで決める必要はありません。ご自身のペースで読み進めてください。
自分で進めるか、手を借りるかの目安
この方法が向く場合:台所だけ、あるいは台所を含む数部屋程度で、
時間をかけて自分たちのペースで確認しながら進めたい場合。
形見として残したい食器や道具があるかどうか、
家族で確認しながら作業を進めたい場合にも向いています。
別の方法を検討したい場合:実家全体の片付けが必要で台所だけに時間を割けない場合や、
遠方に住んでいて帰省の回数が限られる場合、
あるいは体力的な負担を減らしたい場合は、
業者への部分的な依頼も選択肢になります。
台所を片付ける順番の考え方
台所は「傷みやすい物」から手をつけるのが基本の考え方です。
冷蔵庫や冷凍庫の中身、乾物や調味料など期限のある食品は、
まず最初に確認しておくと、後の作業中に臭いや衛生面で困ることが少なくなります。
冷蔵庫の中身の扱いについては、こちらの記事でも詳しく触れています。
実家の冷蔵庫の中身と食品を処分する手順
食品の整理が終わったら、次に手をつけやすいのが食器棚と調理器具です。
食器は種類が多く、普段使いの物、来客用の物、
贈答品として未使用のまま残っている物が混在していることが多いので、
いったん「使っていた形跡があるか」「箱に入ったままか」で
大まかに分けると全体像が見えてきます。
食器そのものの詳しい分け方は、こちらでまとめています。
実家の食器と調理器具を処分する手順
最後に、電子レンジや炊飯器、トースターなどの家電類と、
包丁や鍋、フライパンといった調理器具本体、
計量カップや菜箸などの細かな道具を分けていきます。
家電はリサイクル法の対象になるものと、
小型家電として回収できるものが分かれるため、
分別の際に確認しておくと処分の手間が減ります。
品目ごとの分け方
台所の物は、大きく分けると次の4つに整理できます。
- 食品・調味料:期限を確認し、賞味期限内で未開封の物は
寄付や親族での引き取りも検討できます。 - 食器・グラス類:普段使いか贈答品かで分け、
贈答品で未使用の物は買取に出せる場合もあります。 - 調理器具:包丁やハサミなど刃物は自治体のルールに沿って安全に処分します。
- 家電製品:電子レンジ・炊飯器・冷蔵庫などは、
家電リサイクル法の対象かどうかで手順が変わります。
家電の処分については、対象品目や手続きの流れをこちらでまとめています。
家電リサイクル法の対象品目と実家の家電の処分手順
電子レンジやトースターなど小型の物は、
小型家電リサイクルボックスを使える場合もあります。
小型家電の処分とリサイクルボックスの使い方
また、思い出のある食器や、母親がよく使っていた道具など、
「残しておきたい」と感じる物が出てくることもあると思います。
そうした物は無理に処分を急がず、
いったん保留の箱にまとめておくという方法も十分に選択肢のひとつです。
台所全体の片付けの流れや順番の考え方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。
実家の片付けはどこから始める?失敗しない手順
| 品目 | 主な処分方法 | 費用の目安 | 手間の目安 |
|---|---|---|---|
| 未開封の食品・調味料 | 寄付・親族での引き取り・可燃ごみ | 無料の場合が多い | 小 |
| 普段使いの食器 | 不燃ごみ・資源回収 | 自治体の処理費のみ | 中 |
| 未使用の贈答品食器 | 買取・リサイクルショップ | 査定額は物により幅がある | 中 |
| 刃物・調理器具 | 紙で包み不燃ごみへ | 自治体の処理費のみ | 小 |
| 冷蔵庫・電子レンジ等の家電 | 家電リサイクル法に基づく引取 | 品目により料金が異なる | 中〜大 |
- 包丁やハサミなど刃物を出すときは、
紙や布で刃を包み「危険」と書いて出すと安全です。 - ガラス製品や陶器が割れている場合、
収集時のけがを防ぐために新聞紙などで包んでから捨てます。 - 調味料の液体をそのまま流しに捨てず、
自治体のルールに従って処理します。 - 冷蔵庫や冷凍庫は、中身を出したあと数日は電源を入れたまま
作業すると臭いが軽減されることがあります。
よくある質問
Q. 未使用の贈答品の食器はどうすればいいですか。
箱に入ったまま残っている贈答品の食器は、リサイクルショップや
買取業者に査定を依頼できる場合があります。
査定額は物やブランドによって幅がありますので、
複数の見積もりを比較したうえで判断されることをおすすめします。
Q. 思い出のある食器を残したいのですが、
どうすればいいですか。
無理に処分を急ぐ必要はありません。
数点だけ選んで保管し、それ以外は手放すという
段階的な進め方も選択肢のひとつです。
Q. 台所だけでもかなりの量になりそうですが、
業者に頼んでも大丈夫でしょうか。
台所だけを部分的に依頼できる業者もあります。
見積もりを取る際に、どこまでの範囲を依頼したいか具体的に伝えておくと、
後の認識のずれを防ぎやすくなります。
Q. 冷蔵庫の中身はいつ確認すればいいですか。
台所の片付けの中では、なるべく早い段階で確認しておくと、
後の作業中に臭いなどの問題が起きにくくなります。
電源を落とすタイミングも含めて、事前に段取りを決めておくと安心です。
まとめ ― 台所の片付けは順番を決めれば進めやすくなります
台所の片付けは、食品、食器、調理器具、家電という順番で進めると、
全体量を把握しやすく、作業の見通しも立てやすくなります。
未使用の贈答品や思い出のある道具は、
無理に処分を急がず、保留にしておく選択肢も十分にあります。
まずは冷蔵庫の中身の確認から、ご自身のペースで始めてみてはいかがでしょうか。
― 実家じまい手帖 編集部
